Essay in Idleness

繰り返される光景 | main | 時間を切り取る(佐藤雅彦研究室展)
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待合室にて
ちょっと風邪を引きました。
喉が痛かったので、近所の総合病院へ。
待合室でちょっと昔のことを思い出す。


子供の頃、僕の家の周りには大きな総合病院なんてモノはなく、そのかわりに伊藤医院という70歳を越えたおじいちゃんとその奥さん二人でやっている小さな診療所がありました。
伊藤先生はまさに絵に描いたようなお医者さんで、顎からはサンタのような白い髭が伸び、首からは聴診器、そして真っ白な白衣を羽織っていました。

伊藤医院とかかれたドアを開け、キシキシと軋む木の長椅子に母親と私が座ると、あと一人座ろうものなら待合室は大混雑でした。待合室には小窓があったのですが、その向こうは薬の調合部屋になっていて、天井からは裸電球がぶる下がり、棚には所狭しと薬の入った缶やビンが並べられていました。裸電球の明かりに照らされ、棚に並んだ缶やビンがなんだか凄い宝物のように見えて、その小窓からそれらのモノたちを眺めるのがとても好きでした。

「○○さんどうぞ」という声に促されて診察室に入ると、まず目に入るのは(当時の)自分の身長にもなるような大きな柱時計。そして水の張られた白いアルミ製の洗面器。ちょっと緊張の面持ちで僕は先生の前にある背の低い椅子に座ります。先生はにこやかに話し掛けます。
「今日はどうしたのかな?」


僕が小学校4、5年生くらいの時に先生は体の調子を崩してしまい、診療所は休業となってしまいました。それからほどなくして診療所は取り壊されることとなったのですが、待合室から眺めたあの光景と伊藤先生の姿は今も鮮明に僕の心に残っています。
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| 日記 | 06:09 | トラックバック:0コメント:0
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k@z
k@z
某会社勤務の31歳。
最近はエドワード・ノートンに夢中。
ただし実物はエドワード・ノートンに似てもにつかわない。元ユニコーンのEBIに似ているらしい。
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